カモ井加工紙株式会社が展開するマスキングテープブランド「mt」とSBRICKのコラボレーションイベントが二週間に渡って開催されました。
今回の企画の見どころは街の周遊。商店街やお寺、古民家など、SBRICKから半径1kmの会場を街歩きしながら「mt」でカラフルに彩られた様子を楽しむ仕掛けです。
vol.3のアーカイブでは、インスタレーションショップとしてマステでリノベされた「よりまち荘」についてご紹介します。
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島内外の人、学生が、よりあえる場所
インスタレーションショップとして、またマステによって母屋がリノベされた「よりまち荘」はS BRICKから約1km離れた場所にあります。S BRICKと「よりまち荘」は、いわば洲本の街中と呼ばれるエリアの端と端。今回のお楽しみである「周遊」の重要なスポットでした。
「よりまち荘」は昭和50年頃に建てられた住宅。洲本市の地域おこし協力隊の毛利さんを中心に、島民や島外の人たち、島を訪れる学生たちが「よりあえる場」として2023年の5月からひらかれつつある場所です。
今回のイベント前には大阪工業大学で建築を学ぶ大学生と洲本市の域学連携で、リノベーションが数ヶ月に渡って行われました。今回はそのお披露目ともあって、地域の人たちの注目も集まっていました。
建物としては正面に母屋、むかって右側に倉庫と土蔵があります。このよりまち荘の見どころは2つ!蔵前スペースのインスタレーションとショップスペース、そしてマステと塗料でリノベされた母屋の室内装飾です。
まるでネオン管のように浮かび上がる「mt」
なかでもひときわ多くの人たちの目を奪っていたのが土蔵の大型インスタレーションでした。暗い蔵の空間にまるで浮かび上がるようにみえるのは、幅広のマスキングテープ芯。このインスタレーションはカモ井加工紙さんの100周年の巡回で、青山スパイラルガーデンでお披露目された後、このよりまち荘へとやってきました。
このインスタレーションの真下には、mtガチャや珍しい蓄光のテープが並びました。さらに蔵前のショップスペースには、ところせましとさまざまなmtシリーズのマスキングテープが大集合。
今回はよりまち荘のリノベーションにもたくさんのマスキングテープが使われていることもあって、DIYシリーズの「mt」が幅広く販売されました。
「mt」で見出すDIYの可能性
母屋の1階はリノベーション用マスキングテープシリーズの「mt casa」で、居住空間がデコレーションされていました。
壁紙の上から、廊下の床、窓のガラスに至るまで、何気なくあちこちに貼られていますが、さまざまな場所に適応できるマスキングテープの可能性に改めて驚かされます。
つづいて母屋の2階は今回の展示のテーマのひとつ“塗装とmt”が体感できる空間となっています。
Vol.2の記事でもふれましたが、もともとマスキングテープ市場が広がったきっかけのひとつが、車の塗装用の工業用品として使用されたことにありました。2023年に100周年を迎えたカモ井加工紙さんが原点回帰としてテーマに掲げたのが“塗装とmt”の関係性です。
街中にはこのテーマと技法で描かれたキービジュアルが点在していましたが、このよりまち荘の母屋2階も大いにその魅力を体感できる場として演出されました。
カモ井加工紙さんのマスキングテープと大阪のタカラ塗装さんの塗料の技術をかけあわせ、隣り合う二部屋を双子部屋のようなカラーリングでリノベーション。
東側の部屋は朝日、西側は夕日に照らされた海や山をイメージしたデザインを、よりまち荘プロジェクトを推進する洲本市地域おこし協力隊の毛利さんが考案しました。
このデザインをベースに、タカラ塗装が施工方法をアドバイス。壁全体にペインタブルテープを貼って塗装し、mtマスキングテープでさらに装飾したのだそうです。
このカラーリングや考えた色を出すまでの紆余曲折が、全面協力いただいたタカラ塗装さんのブログにて紹介されています。特に色の出し方やマスキングテープとの兼ね合いなど、塗装のプロならではの目線の記事!大変、読み応えがありますので、ぜひご一緒に御覧ください。
>>剥がすだけで原状回復が可能なマスキングテープ・ペインタブルテープを使って、淡路島・洲本の古家が大変身!<<
S BRICKを起点に街中へ楽しみを広げていく
街中を周遊できるとひとことで言っても、ひとつひとつの作品展示やインスタレーション、パートナーショップなどたっぷりボリュームのあるコンテンツが繰り広げられたmt project at洲本×SBRICK。島内、島外の方々がmtの紙袋を手に下げて半径1キロメートルの中を歩く姿が印象的な2週間の会期となりました。
カモ井加工紙さまをはじめ、アーティストのみなさま。そしてパートナーショップの協力店舗のみなさま、ショップスペースにご協力くださったスタッフのみなさま、そして街中を改めて歩いて楽しみを再発見してくださったみなさま、ありがとうございました。
“島と人、人と人を紡ぐ交流拠点”としてのS BRICK、そしてさらにその輪を街中へ。今後の新たなる広がりもご期待いただければと思います。