カモ井加工紙株式会社が展開するマスキングテープブランド「mt」とS BRICKのコラボレーションイベントが、今年も開催されました。2023年からスタートしたこのプロジェクトは今年で2年目。
S BRICKではマスキングテープの販売やワークショップを開催し、市内のパートナーショップではそれぞれのお店のオリジナルテープが販売されました。期間中に彩られた、アーティストたちの作品や、街の様子をレポートします。

日常と非日常のはざまに、mtが起こすバグ。
マスキングテープブランド「mt」は、貼ってはがせる機能にとどまらず、暮らしを彩り世界を鮮やかに描いていきます。誰かの「つくりたい」という素直な気持ちに寄り添いながら、感じるままに自由に想いを表現できるツールとして、小さな子どもからおばあちゃんまで、全世代の人たちが使う文具として愛されています。

今年も展示の拠点となったのはSBRICK。オリジナルのフラッグがお出迎え。館内のクラフトベースには、期間限定のmtショップが登場し、全国各地のファンのみなさんがお越しくださいました。



mt展の楽しみといえば限定テープ。今年は街中のパートナーショップによって手にすることができるテープが異なります。SBRICK限定テープは まるいちきゅうさんによるオリジナル柄。玉ねぎ、瓦屋根、カーネーション、ソフトクリーム、たこと、5種類の愛らしいイラストが描かれたマスキングテープです。
また、SBRICKではCRAFTARTISTとして「BugMask」の展示が同時に開催されました。今回の展示に合わせ、淡路島在住の置田陽介(Attitude inc.代表 / アートディレクター) と mari(ARIHIRUA主将 / デザイナー)で結成されたゲリラ・ユニット。
現実世界がルーティーンし始める(日常になる)と、心にバグが生じるという共通点で意気投合。日常を非日常化することで、新しい見え方捉え方が始まり、そこから人間の創造力や可能性が引き出される実験を試みました。



マスキングテープを使って、何かを覆い隠したり付け加える行為を行うこと。 洲本の街中にバグ(非日常)を起こすというのが今回の展示コンセプト。マスクされることによって、普段目に入らなかった色が飛び込んできたり、 目に止まらなかったものに出会えたり、新しい側面に触れれたり、 そこから、自分でも気が付かなかった自分を発見したり。




少し目線や捉え方を変化させると。「同じ」は存在しないということに気づかされる街中のエラー。同じでは無い、「新しい現象」に遭遇した時、脳内にはどんなバグがおきたのでしょうか。当たり前の暮らしの中になじみながら、違和感が生まれ、 町の魅力を再発見する機会があちこちで生まれたのかもしれません。



このように街中にほどこされたマスキングテープアート。実は展示前にゲリラ的に2日ほどしかお目見えされなかったものもあり、アーカイブとしてSBRICKに展示され、大変見ごたえのある展示となりました。
深すぎる、mt愛!
今年はパートナーショップでも、各店舗にまつわるイラストが描かれたテープが販売されるとあって、SBRICKを拠点に、街歩きをする方もちらほら。mtの紙袋を下げて歩く方が街のここそこに。
まずは、洲本のカレーカルチャーを牽引するお店!「mong curry」さん。こちらも、店内、店外、メニューなどなどお楽しみがたくさん!



そして、今回の目玉でもある街中のパートナーショップのマスキングテープ。こちらもおなじく まるいちきゅう さんによるイラストレーション。モンさんの目印でもある眼鏡ネコちゃんが愛しい!
もちろん!カレーは安定のおいしさ。今日はどうやってめぐろうかな?なんて、作戦をゆっくり練って街歩きをはじめることができました。

つづいて、毎年欠かせないパートナーショップ。もはや愛が大きすぎて、SBRICKよりも気合が入っているかもしれないコモード56商店街の「TOMMY COFFEE STAND」さん。



マスキングテープで思い切り遊んでくださる様子に、全国のmtファンも驚き。今年の目玉は、宙に浮かぶmtのはしっこ。

カップにはトミーさんオリジナデザインのシール!mtを通して覗いた世界はカラフルに見えそう!
街を回遊する楽しみを。
今回初パートナーショップとなった「terälehtii」(テラレフティ)さん。マスキングテープをつかった大胆な装飾はまるでインスタレーション。

店内には自由につかっていいmtがあり、自由にカップに貼って楽しむことができました。

テラレフティさんのオリジナルテープは涼しげなブルー。アイスが乗ったドリンクが、鮮やかに描かれていました。
続いては商店街に戻って、「SupportSquareともす」さんへ。全国の障害者福祉事業所の商品と淡路島の子育て世代の作家さんの雑貨を販売するお店です。なんと今回の展示に合わせて、mtテープケースをつくってくださったんです!

入り口には、地元の高校生がによるマステアートがにぎやかに彩られていました。



オリジナルテープは淡路島や、ともすさんのアイコンであるランタンが描かれています。
街中の隅々まで、楽しみを広げて。
そして昨年からご協力いただいている、遍照院さん。壁に描かれたmtを使った作品は、一番右が居山浩二さんが淡路島をイメージして、2023年のメインビジュアルとしても掲げられていました。同じ年に、お隣に銭湯絵師の田中みずきさんのペイントが施されました。今年は山口一郎さんのペイントが絵巻のように続けて描かれました。

遍照院さんのある寺町でも、オリジナルのマスキングテープを販売。マステアートのお向かいにある、天仰堂総本店さんがパートナーショップとして取り扱ってくださいました。



街の賑わいはほかにも!高校生のみなさんが洲本のあちこちをキャンバスにしてマステアートに協力してくれました。



洲本八狸をいつもの姿から変化させてくれたのは蒼開高校有志のみなさん。こちらはBagMaskとのコラボレーション!洲本で愛される昔話、洲本八狸物語のたぬきたち。街中にある8つの銅像を、それぞれのインスピレーションでマスキングしました。



大浜海水浴場では洲本高等学校の美術部のみなさんが、海の家をマスキングアート。オンシーズンには、島内外問わずに賑わう海水浴場。高校生のイマジネーションあふれるアートが加わり、より明るい雰囲気となりました。

洲本の街、半径2kmを舞台に繰り広げられた、作品展示やパートナーショップ、インスタレーション。ボリュームたっぷりなコンテンツで、残暑にまけないほど輝き煌めいていました。
カモ井加工紙さまをはじめ、アーティストのみなさま。そしてパートナーショップの協力店舗のみなさま、そして街中を改めて歩いて楽しみを再発見してくださったみなさま、ありがとうございました。
“島と人、人と人を紡ぐ交流拠点”としてのS BRICK、そしてさらにその輪を街中へ。今後の新たなる広がりもご期待ください。
