LAYFUL Lab.から生まれたHINT
PLAYFUL Lab.
「日々のなかに、あそび心を」
人種や性別、障害や年齢、地域に関わらず、
日々のなかで“はじめて”と出会える環境をひらくことで、
今はまだない未来を創造する力を育んでいくプロジェクトです。
PLAYFUL Lab.は、淡路島の島内外から集めた廃材を使い、
誰もが自由に手を動かし、試し、つくることができる場所。
素材と向き合うなかで生まれる発想そのものを大切にしています。
その過程のなかで、
「こんなふうに素材と出会うこともできる」という
ひとつの案として生まれたのが、廃材を活用したクラフトキットです。
それは完成された答えではなく、
素材を使うための入り口のひとつにすぎません。
そしてもうひとつ、
素材と向き合う時間そのものに寄り添い、
考えはじめるきっかけを手渡す存在として生まれたのが
「HINT(ヒント)」です。
ここでは、素材と出会い、遊びながらつくる
PLAYFUL Lab.のHINTをご紹介します。
手を動かし、迷い、試しながら、
少しずつ自分なりの気づきに出会っていく。
そんな過程にそっと寄り添う存在でありたいと考えています。
ここからは、HINT 01 -はぎれわっか- が生まれるまでの背景を、マキコムズさんの視点からお伝えします。
HINT 01 -はぎれわっか-
■PLAYFUL Lab. HINT 01を作るに当たってマキコムズが考えたこと
S BRICKさんのCRAFT BASEを初めて見学させてもらったのは2025年3月26日。
煉瓦造りで高い天井の紡績工場跡を素敵にリノベーションされた施設でした。雨の日でも子どもが思い切り遊べる広々した部屋や、カフェもあり、子育ての頃にあれば絶対利用しただろうなあと思いました。それらの横に繋がるようにCRAFT BASEがあって、たくさんの種類のいわゆる端材(工業廃材)が綺麗に種類分けされてケースに並んでいました。様々なプラ素材や紐や竹、布類や紙類など、それを見るだけでもテンションが上がります。作るの大好きな子どもだったら夢のような空間だと思います。
それらの素材の中でも我々の気持ちを掴んだのは今回選んだ素材「はぎれわっか」です。パッと見た感じでは、髪留めのゴムのようですが、そうではなさそうです。お話を聞いて、工場で靴下を作る際に必ず出る編み地の端材だと知りました。かわいい形で、淡い色や紺色や黒の他にも様々な色があり、素材もふわっとして伸びるものやしっかりしたものなど、自由度が高く、何かしらに変化させると面白くなると直感的に感じました。
そこからは引っ張ったり触ったりしながらパパーっと「わっかになってる」「つなげられる」「きれる」「かるい」「のびる」などの特徴を表す簡単な言葉が出てきて、さらに素材の持つ手触りの良さや、形や色の可愛さ、繋げていろんなものができるという空想が一気に広がりました。おそらくこれは、大人の経験からくるものだけでなく、子どもでも触って遊んでいるうちに、切ったりつなげたりして思いついていく事だと思います。頭で考えるだけでなく、手で作ることにこだわりたいマキコムズとしては、とても嬉しい素材との出会いでした。
「はぎれわっか」がどんな工程でできてくるのかの動画も見てみたことも良かったです。工場でクルクルと機械で編んで作る靴下を、最後の仕上げに縫い閉じる時にどうしても出てしまうんだなと分かり、余計に愛着が湧きました。
言葉を出し尽くした後は、とにかく2人で楽しく編んだり繋げたりして試作が始まりました。やり出したらやめられないくらい面白かったです。
今回、HINT 01でまとめたものは、答えや完成したものの作り方を見せるのではなく、素材に対するヒントを元に、ここに遊びに来た人たち自身も頭を柔らかくして想像を膨らませて、遊びながらどんな特徴があるかを言葉にしたり、自分たちで考えて何かしらカタチにできるといいなと思ったからです。結果うまくカタチにならなくてもいいんです。触ってみて、考えて手を動かしてみる事が大切です。
子どもに限らず、捨ててしまうものを、捨ててしまう前に何かしらうまく利用できないかと想像を膨らませることは、とても楽しく豊かな時間です。ぜひ身の回りのものからやってみてください。




(マスダマキコ)
淡路島S-BRICKさんに見学へ。
たくさんの廃材にワクワクするディスプレイ。
HINTリレーのトップバッターとして、私達になにができるのだろうか……どんな展開にしていこうか……どうやったら後が続きやすいだろうか……
ひとつひとつ素材を触っていくと、何の廃材なのだろう?なぜ不要になのだろう?どんな特徴のある廃材なのだろう?と次から次へ頭の中で言葉が出てきました。
とにかく触って、感じて、手を動かして、素材を確認していく。
特徴が思いつく素材、あまり浮かばない素材。
そのなかで、触った感触、カラーリング、ひっぱった感覚、たくさんの可能性を感じたのがこの靴下の廃材でした。
神戸に戻り調べて見ると、「はぎれわっか」という。ちゃんと名前があった!
どんな時の不要なものなのか、ネットで調べ、YouTubeでも見て研究した。
髪にくくってみた。腕にもはめてみた。輪ゴムのように繋げてみた。編めるぞ!
色の組み合わせ、作りたいもの、できそうなもの、手を動かしていくとどんどん広がっていき、やめられない止まらないゾーンに突入。
考えるのが面白くてたまらない!私と素材との相性が抜群!
こんな感じで、自分にあった素材が見つかると、作るのが楽しくってしょうがない!
私は、素材とは相性や関わり方だと思っていて、例えばトマトを生では苦手だけれど、ジュースなら大丈夫!スープなら大丈夫!炒めたら大丈夫!ケチャップなら大丈夫!などトマト=苦手ではない方法が見つかればいいなと思っています。
だからただ遊び方や作り方をのせるHow toではない、遊び方や作り方の概念をのせるともっと素材の価値や作るという行為に深みが増し、愛着を感じながら試行錯誤が始まるのではないかと思いました。そして他の素材に対してもこんな風に興味を持ち、触って感じて展開できるのではないかと。
そんな事をこのリーフレットを通して感じてもらえたら嬉しいです。
私と相性のいい新しい素材に出あわせてくださったS BRICKさん、うまくチラシにまとめてくださったデザインヒーローさん、ありがとうございました!
みなさんも是非、身近な素材の特徴を考えてみて、楽しい付き合い方を考えてみてください。ENJOY!




(カワサキマキ)
マキコムズ

マスダマキコとカワサキマキによるクリエイティブユニット
日常の何気ないことから発想し、巨大な物、長い物、楽しい事を思いついては、大人や子どもをマキ込む参加型の造形ワークショップにしている。マキ込み、マキ込まれたりしながら、バカバカしい事ほど真剣に、手で感じて、手で作ることを大切にしている。月一回保育園での造形あそび、神戸市内の公園リニューアルや区市政の事業、会場デザイン、浜田市世界こども美術館などでは環境問題に対して考えるきっかけになる体験型の展示など