2026 03 20
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HINT 03-想像の世界-野口大輔さんが考える工作×じぶんのせかい

PLAYFUL Lab.から生まれたHINT

PLAYFUL Lab.
「日々のなかに、あそび心を」

人種や性別、障害や年齢、地域に関わらず、
日々のなかで“はじめて”と出会える環境をひらくことで、
今はまだない未来を創造する力を育んでいくプロジェクトです。

PLAYFUL Lab.は、淡路島の島内外から集めた廃材を使い、
誰もが自由に手を動かし、試し、つくることができる場所。
素材と向き合うなかで生まれる発想そのものを大切にしています。

その過程のなかで、
「こんなふうに素材と出会うこともできる」という
ひとつの案として生まれたのが、廃材を活用したクラフトキットです。
それは完成された答えではなく、
素材を使うための入り口のひとつにすぎません。

そしてもうひとつ、
素材と向き合う時間そのものに寄り添い、
考えはじめるきっかけを手渡す存在として生まれたのが
「HINT(ヒント)」です。

ここでは、素材と出会い、遊びながらつくる
PLAYFUL Lab.のHINTをご紹介します。
手を動かし、迷い、試しながら、
少しずつ自分なりの気づきに出会っていく。
そんな過程にそっと寄り添う存在でありたいと考えています。

ここからは、野口大輔さんが伝えたい「自分の世界との付き合い方」の記録です。

HINT 03-想像の世界-

 めっちゃ嬉しかった。お話し頂いたとき、「僕がヒント出していいんですか?」って、正直ちょっとびびった。だって、工作って限りない世界で、正解がない。何をしてもいいし、何をヒントにしてもいい。神の所業ではないかと思った。

 で、どんなHINTがいいかとかんがえるにあたって自分ごとで考えてみた。たぶん、僕は頭の中にあるものを形にしたいからいつも工作をしてるのかもって思った。今回もほんとは、頭の中に手を入れてスゥーって取り出せたらいいんだけど、でも、目の前にそれを誕生させるには、やっぱり「作る」しかない。でも、なかなかうまくいかない。思ってたのと違う。子供の頃は、この頭の中とできたもののギャップがすごく嫌だったのも思いだした。

 でも、頭の中でイメージしていたものとのずれが生じた瞬間に、想像していたものとは違うものができるフリースタイルなバトルがはじまる。ここにこれ付けてみたら、ミサイルが出てとか、ここが合体してとか。想定していたものとは違うものができたけど、それよりもワクワクする。頭の中のストーリーと、目の前の作品が一緒に動き出してる。それには自然と完成後のギャップなんかも感じなかった。作っている段階からすでに、僕はもう想像の世界に入り込み宇宙船の造船員になっていた。そりゃ楽しいよ。


 思ったものがポンとできやすくなった今。3Dプリンターだって、思ったとおりの形が出来上がる。知りたいことだって、調べるとすぐ出てくる。でも、それってちょっと味気ない。答えが分かりきっている状態。

 試行錯誤したり、自分の想像や妄想の世界で色々ぐるぐる遠回りをしてその過程も楽しむこと。それが今回のHINT3の本質なのかもなって思った。子供って、作った後の作品にあまり執着がない気がしていて。「持って帰らないの?」って聞くと「いらなーい」って言うし。

でも、明らかに工作中の顔は楽しそうだし、始めてみると大人だってその感覚を思い出すと思う。つまり、価値があるのは「完成したもの」じゃなくて、作ってるその時間。没入してるその瞬間。自分だけの世界に入って、イメージして、その物語と並行させながら作品を作っていくこと。作ること自体が楽しくて工作するんじゃないかな?

 この感覚を僕のHINT3の内容にしようと思った。でも感覚的すぎてそれをどうやったら伝えられるのかが、めちゃむずだった。HINT1、HINT2 のようにひとつの素材に着目し、さまざまなアプローチをしてみるという、みなさんが作ってきた流れを大きくぶった斬ってしまう。悩む 悩む 悩む。でも担当の定岡さんが「野口くんのやりたいようにやっていいよ」って言ってくれる。

 じゃあ、ひとつの素材というのは一旦考えず、工作をするときのストーリーを子供達にHINTとしてお納めするのはどうだろうと思った。僕の妄想のカケラのお裾分け。

たぶん、子供も大人もいろんな楽しさや目的を持ったりして工作をしている。でも、自分の思う工作の目的や楽しさも、人とは違う。その自分とは違う考え方をもらって、やってみる。

「それがHINTか、なるほど」と思う。

そこで今回のHINT3では”想像上の世界”のお悩みを解決するという”想像の基盤”を作った。

HINT3にはそのストーリーを伝えるため、絵本テイストな語り口調の物語を載せ、工作をする前に子供たちがそれを読んだり、読み聞かせすることを想定している。工作する人のことを、「工作ヒーロー研究員」と名付け、想像上の世界に没入してもらおうと考えた。

そして極め付けは、想像上の世界のおなやみカード(工作お題カード)がHINT3には挟まれている。

【おなやみカード】

・ドラゴン討伐
・ウンピー救出
・深海お宝探索
・砂漠のオアシス
・親友大作戦

実際にこのお題でレンタル屋メンバーと工作をしてみたのだが、めちゃくちゃ楽しかった。

おなやみカードがあるからこその、手の付けやすさ。そう来るか!というアイデアが連発し、大人たちが子供のように工作を楽しんでいた。最高ですね。

皆さんにもぜひご活用いただきたいです。理想は、工作した子供たちが学校や保育園で「どのお悩みやった?」「わたし、ウンピー」「まじ?わたし、ドラゴンやった。」みたいな会話が生まれてると面白い。そっから派生して、自分たちでテーマを考える子たちが現れても面白い。

正直、かなり掻き回したと思う。感覚を形にするの、めちゃくちゃ難しかった。途中で「これでいいのか?」って何回も我に返ったけど、結局、「自分がやるならこれだな」って思った。めちゃくちゃ楽しかった。ストーリーがあることで、「なんで作るのか」の意味が自然と生まれる。

これが、僕からのHINT。おもろかったなぁ。

ps

今回HINT3を作るにあたり、ロマンみたいなものは常に大切にしてた。会議でも懐かしいおもちゃの話とか、デッカイ物の話とか、デラックスとかフェニックスとかアルティメットとか男児が好きそうな会話で盛り上がった。これはロマンなのか?「ちょっと男子ー」とか言われてそうな男児。それを憑依させて、やった企画な気がする。その時に、カード付けちゃお!って話になった。

当初は素材が書かれたカードで、レア度とか魅力度とか、使いやすさみたいな基準で戦う、素材バトルゲーム『リザイ』というものが考えられていた。毎回、満足感のある会議なのだが、よくよく考えると、「どうするん?大丈夫か?」と不安になってきて、最終的に素材バトルゲームの沼から抜け出してから、円滑に進んでいった。

野口大輔

野口大輔(地域おこし協力隊)

日常生活の中のどんな出来事も、イベントと捉え直すことで視界がパッと広がり楽しく前向きに生きていけるのではないかと私は考えます。洲本市地域おこし協力隊として、 ふと忘れてしまうような数多ある大切な感覚をすくい上げて、伝播するのが私の役割だと思います。その些細な事を思い出す事こそが地域の発展にも社会にも自分自身にも必要不可欠な鍵になると思っています。

レンタル屋

レンタル屋は堅苦しさやマンネリ化に風穴を開けるガヤのスペシャリストです。便利なものであったり、「なんだこれ?」ってなるものや、人までもをレンタルしています。レンタルすることで何かが起こり、巻き込み、関わり合います。普段はそだててマーケットと淡路島ブルースにて活動中。

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